Golf R Variantとの日々

2017年式第7.5世代Golf R Variantについてつらつらと書いていきます。車の専門家でもジャーナリストでもない所詮素人ですが、2台続けて第7世代Golf Rを選んだ理由をお伝えしたいと思います。

燃費(慣らし運転中)

今日は幸いにもプレミアム・フライデー(ただのフライデー a.k.a. プレミアムフライデー © @SHARP_JP)に肩を押され、早めに帰宅して、Golf R Variantを駆って、馴染みのスキーショップに顔を出しました。ショップの店長が目ざとく私のGolf R Variantに気づきました(先代Golf Rに乗っているのをご存じなので、まさに目ざとくです)。ご自身は第5世代のGolfに乗られているとのこと。知らない人にはただのフォルクスワーゲンゴルフに、知っている人にはRだと気づかれるのが、Golf Rならではだと感じた瞬間です。

 さて、納車から4回目の週末を間もなく迎えます。来週で1か月。日本車では1か月点検のあと、半期ごとに入庫するようメンテナンスプランが組まれていますが、フォルクスワーゲンの場合は、1か月点検の後は12か月点検まで入庫はありません。エンジンオイルも、フォルクスワーゲン認定のロングライフ型のものが指定されており、3000~5000kmでオイル交換、ということもありません。ユーザーが定期的にオイルレベルを点検し、必要に応じて補充するという考え方で、基本は1年に1回の点検時にオイル交換をするだけ。このあたりも考え方が違います。

 Golf RからVariantに転じたことで、車両重量は60kg増加しています(先代Golf Rは1,500kg、先代Golf R Variantは1,560kg。)し、フェイスリフトで10kg増加しています。また最高出力・トルクもアップしており、当然ながら燃費への影響が気になるところではありました。

 しかしながら、2回の給油(納車直後にもう1回給油していますが、これは満タンになっていない状況なので除外します。)における満タン法による燃費は11.9~13.3km/L(Discover Proで表示される燃費計では12.7~13.8km/Lと、いい方に出ます。)。これは、Golf Rの平均燃費(11.4km/L)を大きく上回っています。もちろん、この2回の間、1日あたり走行距離が100kmを超えており、かつ高速道路などの走行が多いことは影響しているとは思いますが、車両重量増加にもかかわらず、有意に燃費向上が認められると考えています。

 貢献しているのが新たに搭載された湿式7速DSGと思われます。前車Golf Rでは6速100km走行時のエンジンは2,400回転前後であったのに対し、Golf R Variantでは7速で2,000回転以下。この差が効いているのは事実です。市中走行でも、DCCを経済的な「エコ」や「コンフォート」モードに切り替えると、そこそこ速度が上がると積極的にハイギアに入れようとする傾向が見られます。また、BluemotionテクノロジーによるStart/Stopシステム(アイドリングストップ)も、先代よりより積極的にエンジンを止めてきます。加えて言うならば、DCCを経済的なモードにしておくと、エンジン音も回りに憚れるような爆音ではないですし、停止・起動もかなり穏やかです(DCCのカスタムモードでは、エンジン音の選択ができます)。

 それ以外に細かいチューニングがどこまでされているのかは分かりませんが、燃費向上はユーザーにとって好意的な情報でしょう。

 エンジン慣らし運転も終わりましたので、できればワインディングロードでの走りを今週末確かめたいところです。

内装(その2)

オドメーターは1,073kmに達しました。次の週末からエンジン回転を少し上げ、動力性能を確かめたいと思います。

今回は「Discover Pro」を中心に据えます。ディスプレイは大きくなって9インチ。1インチ拡大した一方、これまでディスプレイ両サイドに配されたプッシュボタンとダイヤルもタッチパネル対応になりました。これは善し悪しありと思います。

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さらに、WLANでスマートフォンテザリング接続し、PC等で「Car-Net」に登録することで、オンラインVICS情報、オンライン施設検索などの情報が取得出来る「Guide & Inform」の機能が付加されました。PC等で登録し、14日以内に8ケタのコードを取得してアクティベーションをしなければ使用出来ませんが、最初のうちはなかなか反応せず、2週目になってようやく使えるようになりました。

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画面上部、時計の左側にあるのがWLAN接続の状況(未接続の場合は、マーク右下に「0(ゼロ)」と表示されます。接続時には、時間表示右のVICSマークが青くなります(未接続時は白)。

まだ使い込んではいませんが、まぁギミックの域を出ないのかなというのが正直な感想です。駐車場やガソリンスタンド検索はNAVITIMEと連携をしているようです。

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前の前にホンダインサイト・エクスクルーシブに乗っていましたが、それに搭載された「インターナビ・リンク~プレミアムクラブ」と比較すると、クオリティは差があります。インターナビの場合、3G通信が装備されており、都度テザリングでつなぐといった手間は不要です(ただ、走行中、徹底的にナビを操作出来ない仕掛けには閉口しました。)。それに比べると、車を駐めるなり、同乗者にNAVITIMEで検索してもらってやればいいのではないかなぁという程度です。常時つないでおけば、カーナビ使用時に混雑を避けたりとか、そういう機能があるのかも知れませんが、これといった効果はまだ感じられません。

また、新しい機能として、過給圧計やThink Blueメーターが表示出来るようになりました。

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パフォーマンスモニターとして、ターボ過給圧、前後左右の加速度計、出力計が表示されるのですが、できることなら、これを運転席前の「Active Info Display」で表示出来る方がスポーツ走行に資するのではないかと思うのですが、「Active Info Display」で表示される機能はある程度固定されていて、表示することができません。まぁ、これは好みの問題です。

右下に手のひらが表示されていますが、今回の売りである「ジェスチャーコントロール」が可能であることを示しています。ただ、まだジェスチャーコントロールが効果的にできる場面には遭遇していません。メニュー画面から12個選択肢がありますが、1画面目に8つ、2画面目に4つ表示されてしまうので、結局は画面を見てタッチパネルを触らざるを得ません。1画面に1つというようにすれば、ジェスチャーコントロールも生きると思います。

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これが「Active Info Display」です。速度計が見切れていますが、それぞれのメーターナセル内の表示を切り替えることが可能です。また、カーナビ画面(こちらの縮尺は変えられません。細かい道に入ると縮尺が自動で代わります)の他に、前の「フルカラーマルチファンクションインディケータ」と同じ内容も表示出来ます。

ただ、メーター内に表示出来る内容が限られます。ギアと速度、エコ表示、高度計と方位計など。結局、燃費と走行可能距離しかないなぁという感じです。前の「Discover Pro」では、画面に高度計が表示されましたが、前掲の写真でおわかりの通り、「Active Info Display」を切り替えることでしか、高度計を確認出来なくなりました。

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こちらはエコ走行の度合いを示すThink Blueトレーナー。左と右のメーターをタッチすると、過去30分の状況を分単位でグラフ表示してくれます(真ん中のメーターの意味は、何かあるのかも知れませんが、感覚的に不明です。)。

また、安全装備として、これまでもあった「パークディスタンスコントロール(フロント・リア)」に加え、「オプティカルパーキングシステム」として、ギアをリバースに入れると、リアのフォルクスワーゲンエンブレムに仕込まれたカメラが起動し、このディスプレイに後方の状況が表示されるようになりました。これは助かります。

全体的に画面の質は上がったように思います。「Active Info Display」は追従も適確で、カーナビ画面を表示させることで、視線をそれほど動かさずに状況を把握出来るようになり、安全に貢献すると思われますが、「Discover Pro」ともども、スタートアップ時のカーナビ起動に少し時間がかかります。これは今後のファームウエアアップデートを期待したいところです。

6/26追記:一つ残念なのが、Discover Proのオーディオ機能で、ワイドFMに対応していないこと。難視聴対応で始まったワイドFMですが、車でも同様です。 

内装(その1)

まだエンジン慣らし中で、動力性能を確かめるのはもうちょっと先。ただ、今回導入された湿式7速DCTは燃費面ではかなり効果が出そう。第7世代Golf Rで高速を法定速度前後で流しても、14km/L台の燃費(車両側の燃費計表示)がでることはなかなかなかったが、今回は下手もすれば15km/Lという数字がお目見えすることもある。第7世代の6速より当然ハイギアードになっているわけだが、少なくとも燃費面の貢献度は明らか。今後の動力性能を見る中で、2~4速あたりの使い心地を確かめることになろう。

ということで、目につく内装から触れる。

基本はキープコンセプトであり、第7世代Golfと大きな違いはない。フロントシート回りの収納場所(ドアポケット、グローブボックス、助手席下、運転席膝上、センターコンソール、シフトレバー上、オーバーヘッドコンパートメント)も変わらないし、スイッチ類も同じ(相変わらず、DCC(アダプティブシャシーコントロール)のプッシュボタンが左ハンドル仕様のままで、右ハンドルだと、運転席から見て、シフトレバーのブラインドサイドとなる点は改良されていない。グローブボックス内に備え付けられているETCカードのスロットが、SDカードやDVDのスロットよりも遠いというのも、おそらく右ハンドル仕様の延長だからではなかろうか。)。センターコンソール前にあるドリンクホルダーのバネがきつくてカップやボトルの脱着がしにくく、気をつけないと車内に液体をぶちまけてしまいそうになることまで同じ。このあたりの唐突感はまったくない。

数少ない相違点は、カタログ上は「自動防眩ルームミラー」が装備されているはずだが、第7世代Golf Rにはあったスイッチとセンサーらしい小窓が見当たらない。本当に自動防眩ルームミラーなのだろうか?

インパクトがあるのは、中央に鎮座するDiscover Proと、運転席前に広がるActive Info Display。Active Info Displayは、同じフォルクスワーゲングループのアウディ車では既に導入されていたが、検証ができたことを踏まえて、フォルクスワーゲンに移植されてきたというのが実状の様子。

Active Info Displayは、以前のメータークラスターが電子表示となった上に、カーナビ画面などを表示出来ることが売り。反応速度に違和感はない。ただ、メーターの中に表示出来る内容が限られており、結局はメーターの中には燃費、中央にはカーナビ画面を表示することがほとんど。Discover Proの画面では、Think Blueの表示やブースト計・加速度計・出力計の3連メーターを表示することができるのだが、こちらをActive Info Displayに表示出来るようになれば、スポーツ走行時の視線移動も最小限に抑えられるというもの。細かい話だが、第7世代GolfではDiscover Proの画面内に表示されていた高度計が、Active Info Displayのメーター内でしか表示されなくなったのはマイナス点。

また、スタート時にデータの読み込みに時間がかかり、メーターはともかく、カーナビ画面が素早く表示されないのは、第7世代よりも悪化している。今後のファームウェアのアップデート等に期待したい。

一つ解決出来ていないのが、VICS情報の読み上げ。一般道では読み上げない設定にできるのだが、高速道路でそれを切る方法が今のところ分からない。このため、高速道路でVICS情報を捉えると、メディアで演奏中の音楽なりが完全に遮断され、VICS情報が読み上げられてしまう。ここはディーラーセールスに解決方法を確認してもらっているところ。

そのディーラーセールスが言っていたが、カーナビデータの更新が遅いのも難点。6月9日の納車時点で、3月に開通した首都高横浜北環状線K7)はまだ表示されない。

今回のフェイスリフトでの「売り」の一つである「ジェスチャーコントロール」とテレマティクス機能「Guide & Inform」「App-Connect」「Volkswagen Media Controlアプリケーション」については、次回に譲りたい。

オプション

以前のエントリに書いたとおり、Golf Rにはほとんどオプションの選択肢がありません。メーカーオプションとなると、Variantの電動パノラマスライディングルーフのみ。あとはディーラーオプションでの選択です。

ディーラーから5月登録~6月上旬納車としたいとのリクエストがあり、その代わり、何かおまけをつけてくれることになりました。ディーラーセールスからはコーティングの提案があったが、ディーラーオプションでどうかとの意向を伝えると、金額の限度はあるがOKとのこと。

契約前の段階で当然考えるのはフロアマットですが、今回のGolfに用意されているフロアマットは最も安いもので30,000円(税別)。前回Golf Rを購入したブラックのソリッドなフロアマットは13,400円。結局、フロアマットは購入せず、前のGolf Rから載せ替えることにしました。3~4万円を惜しんだということもありますが、Golf Rのインテリアに柄物のフロアマットは合わないような気がしたことも大きいです。

定番となるサイドバイザーは昔からつけない主義。タバコも吸わないし、サイドバイザーが役に立ったという機会が、年に何度あるかだろう。15,000円(税別)の価値があるかはそれぞれではないでしょうか。

ディーラーセールスには、パーティショングリル(税別35,000円)は予算的に大丈夫かと打診をしたところ、走行時に音が出るので薦められないとの率直な反応。また、ラゲージネット(税別9,700円)はカー用品店で買った方がいいとのアドバイス(ただ、最寄りのカー用品大手某A店には、ラゲージネットの販売がなく、ラゲージフックを使った結束バンドのようなものを2本買い、X字状に張り巡らせることにした)。そうなると、欲しいものがなくなり、リバーシブルラゲージマット(税別18,000円)に落ち着きました。

この他、前のGolf Rから、レーダー探知機ドライブレコーダー、電源ソケット、ゴミ袋フック(2セット)などを持ち越し。ディーラーオプションで、ヘッドレストフック(税別1,800円)、クリーンバッグ(同3,800円)、フック(ベースモジュールが必要なので同7,800円)などが用意されているが、このあたりはカー用品店で仕込むことが十分ではないかと思います。GOLFというロゴがついていることをどう価値判断するかでしょう。リアシートに座る機会が多い場合は、サンブラインド(税別34,000円)は後付け感がないという点でお薦めかも知れません。

Golf Rに特化すると、あまり役に立たないエントリですが、何かの参考になればと思います。

Golf R Variantへの乗り換え

2014年9月に登録されたGolf R。約24,000kmをともにしました。価格に見合っただけの車ですし、大きな不満はありませんでした。

280馬力・38.7m-kgを生み出す2リッター4気筒エンジンの力を四輪駆動「4 MOTION」に振り分けて走る力は、いかなるコンディションをものともしません。アダプティブシャシーコントロール「DCC」は、日常使いでは「エコ」モードを選択すれば、アクセルペダルを離すとコースティング(空走)モードに切り替わり燃費を稼ぎますし、「エコ」「コンフォート」にしておけば、乗り心地も極めてジェントルです。それを「レース」モードに切り替えると、獰猛さを見せます。ワインディングロードでもコースに追従してピタッと張り付くように踏ん張る足回りは爽快そのもの。四輪駆動車にありがちな曲がりにくさも、「4 MOTION」と電子制御式ディファレンシャルロック「XDS」で前後左右にトルクが適切に配分されることにより、感じさせません。通しての燃費も12km/L程度。大飯喰らいというわけでもありません。

内装はフォルクスワーゲンゴルフの伝統的な配置に、Golf R専用のデコレーション。きちっとまとまった中央に鎮座するのが、インフォテイメントシステム「Discover Pro」。ナビゲーションシステム自体は、日本車や日本のナビメーカーに比べると洗練されていないのは致し方ないなと感じますが、決定的に不足しているものではありません。

といっている間に、ディーラーセールスから、Golf RにVariantが設定されたという一報がありました。若干のバージョンアップもさることながら、最初からこの選択肢があれば、Variantだったなーと感じさせるもの。

というのも、全長4,275mmのゴルフ。4輪をオーバーハングを切り詰めて配置してあることから、4人乗車そのものに窮屈さはありませんでしたが、スキーには今ひとつでした。Golf Rには分割可倒式リアシートとリアセンターアームレストのトランクスルーが用意されているのですが、165cmのスキー板を放り込むには中途半端。トランクスルーを使うと、スキーのトップが前席アームレストに出てしまいます。ブレーキを踏んだときにスキーが動いてしまうと危ないです。となると、可倒式リアシートの出番となりますが、165cmの板を入れると、斜めにしてようやくギリギリ。ラゲージスペースの側壁はずいぶん傷つけてしまいました。

冬場は、ブーツ、ポール、ヘルメットを入れっぱなしにして、板は都度自宅から持ってきて乗せるスタイルですが、コンパクトさゆえの取り回しの良さと、窮屈さが気になっていました。

加えて、2年半振り回してきたことで、少し疲れも見えてきました。レースモードに設定してワインディングを走ると、車体のロールが以前よりも大きくなってきました。当然9月には車検がやってきます。乗り続けるかどうかの判断をする時期が徐々に近づいてきました。

ディーラーセールスから、第7.5世代のゴルフの情報がもたらされたのが5月の連休明け。その前にディーラーでETC2.0のセットアップをお願いした際、ディーラーのスタッフ(セールスとは別)に、「フェイスリフトが出るまでは乗り続けるので」というメッセージを伝えていましたので、正式発表前に連絡がありました。

Golf R Variantが設定されること、インフォテイメントシステム「Discover Pro」が大きくバージョンアップされるとともに、フォルクスワーゲン傘下のアウディ車に導入されていたデジタルメータークラスター「Active Info Display」が取り入れられること。エンジンが遂に280馬力のくびきを超えて310馬力までスープアップし、さらに7速DCTが導入されること。魅力的なフェイスリストです。

頼みもしないのに、ディーラーセールスから社内用の資料、そして料金表、見積書が送られてきました。カタログが届いて前記の内容を確認すると、週末にディーラーに足を運びました。

これまで、実車を見ないで、また試乗もしないで、車を買ったことはありませんでした。まだ正式発表前のこと、ショールームに新型ゴルフを並べるわけには行かず、セールスはパーキングロットにある新型ゴルフ(ただしTSIハイラインのVariant)をこっそり見せてくれました。もちろん、心の準備をしてディーラーに足を運んでいますが、即決しました。価格面も相当譲歩してくれたと思いますし、納車は6月になるとの条件も前向きになりました(車検が近くなれば、下取り価格が下がっていくので、より資金的に厳しくなります)。

結局、車両登録は5月中、納車は6月9日となりました。

次からのエントリーでは、第7世代のGolf Rと、第7.5世代のGolf R Variantの違いを書いていきたいと思います。

なぜGolf Rを選んだか

納車後2回目の週末、オドメーターは700キロを超えました。同じGolf Rからの乗り換えとは言え、内装のインターフェースが変わり、ようやく大体のことができるようになってきたところです。

さて、タイトルのとおり、なぜGolf R Variantの前に、なぜGolf Rを選んだか、ということから始めたいと思います。

前回のエントリで気づかれたかも知れませんが、乗り継いできたそのほとんどが四輪駆動車です。現在は東京住まいですし、1年3ヵ月ほど石川県に居を構えたことはありますが、車の本拠は関東圏、それも東京都(23区内)とその周辺である千葉県(東葛地域)・神奈川県(横浜市)に限られます。100kgもするドライブシャフトを抱える四輪駆動車が生活必需品、という場所ではありません。

決して損得勘定には合いませんが、筆者の趣味がウインタースポーツ(スキー)であることが車選びの基準となります。もちろん、それを乗りこなす技術が必要ですが、雪道はもちろん、降雨時やワインディングロードを駆け抜ける際、四輪で地面を掴む感覚というのは、一旦慣れてしまうとなかなか手放せません。訳あって一時期乗ったホンダ・インサイトエクスクルーシブでスキーに出かけたこともありますが、操舵輪と駆動輪を兼ねる前輪がグリップを失ってしまうといかようにもできなくなります。ひやっとした瞬間がなかったわけではありません。

四輪駆動車なら、SUVやクロカン系も選択肢になりえますが、会社の寮や社宅に住んでいた以外の時期は、機械式の立体駐車場。当然制限があります(スキー用キャリア・ジェットバックも装着出来ないので、スキーをトランクスルーでキャビンに放り込めるという条件が付加されます。)。そうするとセダン・ハッチバックステーションワゴン系に限られてくるわけです。レガシィを3台乗り継いだのも、そういう理由がありました。

ホンダ・インサイトから第7世代前半のGolf Rに乗り換えたのは、ホンダ・インサイトに物足りなさを感じたことです(この段階で、Golf R Variantはまだラインナップにはありませんでした。)。軽快でいい車だったのですが、何か「やりきった」感がありました。そこで、車探しを始めたのですが、上述の条件に合い、かつお財布とも相談すると、だいたい次の車に絞られます。

価格面では当然スバルが断然優位ですが、輸入車に乗ってみたいなぁという思いはありました。もうすぐアラフィフという時期、「しゅっとした」車に乗りたいという希望です。そうなるとアウディBMWが前面に出てくるのですが、BMWはご存じのとおり後輪駆動です。四輪駆動車もラインナップにありますが、メインストリームには置かれていません。フォルクスワーゲンは「国民車」というくらいですから、アウディフォルクスワーゲングループ傘下ですが)、BMWに比べるとお手頃感はあります。

決め手になったのは、お値頃感でした。Golf Rは基本的にオプションをつけるという発想のない「全部乗せ」であるフォルクスワーゲン・ゴルフの最上位車種です。ゴルフシリーズのアイコンである「GTI」であっても、ナビつきインフォテイメントシステム「Discover Pro」、アダプティブシャシーコントロール「DCC」がオプション扱いです(レザーシートも同様)。同じことはアウディBMWでもいえました。同じ装備で…と考えると、100万単位で価格差が出てきます。アウディBMWの「しゅっとした」感はフォルクスワーゲンにはありませんが、Golf Rの希少性は貴重です(専用色のラピスブルーメタリックは目立ちます)。

2014年8月、ディーラーセールスから、2014年9月納車予定の車が用意出来るとの話がもたらされました。Defeat Device問題の前ではありましたが、かなりの好条件を提示してきました。そして、2014年9月下旬に登録、10月になって、第7世代Golf Rが私の手元に届きました。

次のエントリでは、Golf RからGolf R Variantに乗り換えた理由を書きたいと思います。

2017年式Golf R Variant納車からもうすぐ10日。

6月9日にGolf Variant Rが納車されてからもうすぐ10日が経ちました。仕事は土日が休みのため、平日に乗ることは稀で、今日まで約500キロを走りました。

これまで、父の会社の払下げ営業車に始まり、その後は新車で、三菱ランサーGSR、スバルレガシィB4、レガシィツーリングワゴン2L、同3L、ホンダインサイトエクスクルーシブと乗り継ぎ、2014年9月に第7世代のGolf R、そして今回Golf R Variantに至りました。

既に専門家やジャーナリストによるレビュー記事が出ていますが、素人は素人なりに、インプレッションから細かいところへの注文も含め、書いていきたいと思います。